新型インフルエンザ関連情報
鳥及び新型インフルエンザに関するQ&A
- Q1.鳥インフルエンザや新型インフルエンザって何ですか?通常のインフルエンザと違うのですか?
- Q2.なぜ、新型インフルエンザの世界的流行(パンデミック)の可能性が指摘されているのですか?
- Q3.新型インフルエンザの「フェーズ」って何ですか?
- Q4.鳥インフルエンザの最新の感染地域を知りたいのですが、どこで情報を得られますか?
- Q5.鳥インフルエンザ発生国へ渡航を予定しています。感染を予防するにはどのような事に注意すればよいですか?
- Q6.新型インフルエンザの予防はどうしたらよいのですか?
- Q7.タイに住んでいます。新型インフルエンザ発生に備えて現時点でどのような準備をすればよいですか?
- Q8.新型インフルエンザのフェーズに応じて、外務省はどのような危険情報を出しますか?
- Q9.WHOがフェーズ4を宣言した後、大使館は鳥及び新型インフルエンザに関する情報をどのように在留邦人へ伝達する予定ですか?
- Q10.民間機が運航停止した場合に邦人の出国手段の確保はどうなりますか?
- Q11.海外で新型インフルエンザにかかった疑いがある場合、どうすればよいですか?
- Q12.新型インフルエンザのワクチンや治療薬はあるのですか?
- Q13.タイを含む海外で感染した場合、在外公館で治療薬や抗ウイルス薬(タミフル)をもらえますか?
Q1.鳥インフルエンザや新型インフルエンザって何ですか?通常のインフルエンザとは違うのですか?
A. インフルエンザウイルスには、A、B、Cの3つの型があります。このうちA型インフルエンザウイルスは、ウイルス表面の16種類のHA(赤血球凝集素)と9種類のNA(ノイラミニダーゼ)という糖蛋白により、更に多くの型に分けられます。日本で毎年冬になると流行する通常のインフルエンザは、A型インフルエンザであるH1N1型、H3N2型とB型です。
鳥インフルエンザは、A型インフルエンザウイルスを原因とする鳥の感染症で、その中でも発症すると重篤な症状と高い死亡率を示すものを「高病原性鳥インフルエンザ」といいます。鳥インフルエンザは、通常ヒトからヒトに感染することはありませんが、現在、家禽類の間で世界的に流行しているH5N1型鳥インフルエンザのトリからヒトへの感染症例が増えており、今後、ウイルスが変異して、ヒトからヒトへ容易に感染する新型インフルエンザになることが懸念されています。
新型インフルエンザウイルスはいつ出現するのか、誰にも予測することはできません。また、未知のウイルスでほとんどのヒトは免疫を持っていないため、容易にヒトからヒトへ感染して広がり、急速な世界的大流行(パンデミック)を起こす危険性があります。
現時点では、こうした性質を持つ新型インフルエンザの発生は確認されていません。
Q2.なぜ、新型インフルエンザの世界的流行(パンデミック)の可能性が指摘されているのですか?
A. ヒトからヒトへ感染する新型インフルエンザの世界的流行は、10年から40年程度の周期で起こるとされていますが、この数十年間は発生がありません。さらに、現在、世界的に発生している高病原性鳥インフルエンザのウイルスが、新型インフルエンザウイルスに変異することが懸念されています。これらの理由から、新型インフルエンザの世界的流行の可能性が示唆されています。
新型インフルエンザが仮に発生した場合、基本的にすべてのヒトは、そのウイルスに対して抵抗力(免疫)を持っていません。そのために新型インフルエンザはヒトの間で、広範にかつ急速に拡がると考えられます。さらに、人口の増加や都市への人口集中、飛行機などの高速かつ大量の交通機関の発達などから、短期間に地球全体にまん延すると考えられます。この世界的流行をパンデミックといいます。
ただし、新型インフルエンザウイルスがどのくらい強い感染力をもつのかについては、現段階では予測できません。
Q3.新型インフルエンザの「フェーズ」って何ですか?
A. WHO(世界保健機構)は、新型インフルエンザの発生段階を6フェーズに分け、各フェーズ毎の公衆衛生学的目標を定めています。現在の状況はフェーズ3として分類されています(WHOフェーズはこちら
)。
フェーズ3は、ヒト-ヒト感染は容易には起こっていないという状況で、新しい亜種のウイルスの早期検知、報告、症例への確実な対応等を公衆衛生学的目標としています。
なお、このフェーズは、世界的な視点のものであり、個別の国に対してのものではありません。
[ 参考:WHOの分類によるインフルエンザ流行のフェーズ ]
| フェーズ1: | ヒト感染のリスクは低い。 |
| フェーズ2: | ヒト感染のリスクはより高いがヒト感染はない。 |
| フェーズ3(現在のフェーズ): | ヒト-ヒト感染は無いか、または極めて限定されている。 |
|---|---|
| フェーズ4: | ヒト-ヒト感染が増加していることの証拠がある。 |
| フェーズ5: | かなりの数のヒト-ヒト感染があることの証拠がある。 |
| フェーズ6: | パンデミックが発生し、一般社会で急速に感染が拡大している。 |
Q4.鳥インフルエンザの最新の感染地域を知りたいのですが、どこで情報を得られますか?
A. 外務省が提供する感染症(SARS・鳥インフルエンザ等)関連情報の他、次のような国内外諸機関ホームページでも鳥インフルエンザ関連各種情報を提供していますので御参照ください。
● 厚生労働省ホームページ
● 感染症情報センターホームページ
● WHOホームページ
● タイ保健省ホームページ
Q5.鳥インフルエンザ発生国へ渡航を予定しています。鳥インフルエンザの感染を予防するにはどのような事に注意すればよいですか?
A. これまで鳥インフルエンザに感染した人のほとんどが病気の鳥や死んだ鳥との直接の接触により感染しており、家禽類の飼育や屠殺あるいは食肉を調理する過程での接触がヒトへの感染の主要ルートと考えられています。鳥インフルエンザの発生・流行が確認されている国・地域に渡航・滞在予定の方は、①生きた鳥を扱う市場や家禽飼育場への立ち入りを避ける、②死んだ鳥や放し飼いの家禽との接触を避ける、③鳥の排泄物に汚染されたものを直接触らない等の注意が必要です。
また、鳥インフルエンザは、十分に加熱調理されていれば、食べ物を通じて感染することはありません。鳥インフルエンザの発生・流行が確認されている国・地域に渡航・滞在予定の方は、家禽類や野鳥との接触を避けるとともに、食べ物の取扱いなど衛生管理(①調理の前後の手洗いを励行する、②調理器具等を良く洗う、③十分に加熱調理する(中心温度が70度以上になるようにし、肉汁は透明に、肉はピンク色の部分がないようにする)等)に十分注意してください。
Q6.新型インフルエンザの予防はどうしたらよいのですか?
A. 通常のインフルエンザは、感染したヒトの咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに放出されたウイルスを吸入することによって感染します。そのため、外出後の手洗い、マスクの着用、流行地への渡航、人混みや繁華街への外出を控えること(不要不急の外出の自粛)が重要です。また、十分に休養をとって体力や抵抗力を高めるとともに、日頃からバランスよく栄養をとることも大切です。
インフルエンザは容易にヒトからヒトに感染するため、他人にうつさないことも重要です。インフルエンザに感染して症状のある人は、病気の悪化や周囲への感染を防ぐために、自宅で休養することが重要です。他人に接しなければならない場合は、咳やくしゃみをする際にはティッシュで口元を覆うか、マスクを着用することが重要です(咳エチケット)。
現状では新型インフルエンザは発生していませんが、発生した場合でも通常のインフルエンザと同様にこのような感染予防対策に努めることが重要です。また、新型インフルエンザが流行して、外出を控える状況となり、物資の流通が停滞することを想定して、食料品や日用品を備蓄しておくことが望ましいと考えられます。
Q7.タイに住んでいます。新型インフルエンザ発生に備えて現時点でどのような準備をすればよいですか?
A. パンデミック(世界的大流行)になった場合、感染を防ぐためには感染した人との接触機会を減らすことが重要ですので、そのためには不要不急の外出をしないことが原則です。したがって、外出しなくても良いだけの最低限(新型インフルエンザに関しては少なくとも2週間分程度が目安とされています)の飲物、食料品、日用品、常備薬等の生活必需品の備蓄はしておくことが望まれます。また、いつでも出国できるように、現金の準備や、旅券や査証の残存有効期間の確認も常に行っておくようにしてください。
なお、新型インフルエンザが未だ発生していない場合であっても、日頃から手洗い・うがいの励行、バランスのよい食事、十分な睡眠等の体調管理に努めることが、その他の感染症を含めた感染を予防するためにも非常に重要です。
Q8.新型インフルエンザのフェーズに応じて、外務省はどのような危険情報を出しますか?
A. 外務省は、感染発生国・地域については、WHOが宣言する各フェーズに応じ、以下のパターンで「感染症危険情報」を発出することを想定しています(ただし、感染拡大の速度によっては、必ずしも以下のパターンで順を追って発出するとは限りません。なお、感染未発生国・地域についても、世界的な感染拡大の状況や現地の医療事情等を勘案した上で、感染症危険情報等による情報提供を行っていきます)。
| フェーズ4宣言前 | (日本政府が新型インフルエンザ発生の疑い例を把握した時点) |
|---|---|
| <渡航者向け> | 「不要不急の渡航については、延期も含め検討してください。」 |
| <在留邦人向け> | 「予め今後の退避の可能性も含め検討してください。」 |
| フェーズ4~6 | (WHOよりフェーズ4、5及び6が宣言された時点等) |
| <渡航者向け> | 「渡航は延期してください。」 |
| <在留邦人向け> | 「今後、出国ができなくなる可能性及び現地で十分な医療が受けられなくなる可能性もあります。 退避については、これらの点も含め検討してください。帰国に際しては、停留される可能性もあることに留意してください。」 (ただし、WHOの感染拡大封じ込め措置によって封鎖された地域の邦人の皆様には、同措置への協力を呼び掛ける予定です。) |
| 例外的ケース | (発生国当局が出国禁止措置をとった場合) |
| <渡航者・在留邦人向け> | 「現地の安全な場所に留まり、感染予防対策を徹底してください。」 |
新型インフルエンザの発生時期や流行規模、感染拡大の速度を正確に予則することは困難であり、予想以上の速度で感染拡大が進む可能性もあります。海外に渡航又は在住される方は、日頃から渡航・滞在国(地域)における最新の新型インフルエンザ関連情報に注意し、場合によっては、感染症危険情報の発出を待たずとも自己の判断で現地事情に即した迅速な対応ができるよう心掛けてください。
Q9.WHOがフェーズ4を宣言した後、大使館は鳥及び新型インフルエンザに関する情報をどのように在留邦人へ伝達する予定ですか?
A. 大使館では、「在タイ大使館からのお知らせ」として、緊急メールによる送信、大使館ホームページへの掲載、等により鳥及び新型インフルエンザ対策について随時最新情報の提供を行います。
Q10.民間機が運航停止した場合に、邦人の出国手段の確保はどうなりますか?
A. 新型インフルエンザ発生時に帰国等を検討されている方は、WHOフェーズが4になる可能性が高まる場合には、民間航空機(定期便)が運航しているうちに速やかに発生国から出国されることを強くお勧めします。新型インフルエンザの発生により民間航空機(定期便)が運航停止する場合には、チャーター機等による輸送の可否も検討しますが、チャーター機等の確保が、WHOの勧告を受けた現地政府の感染拡大防止のための出国禁止措置等の制約要因もあります。なお、発生国が出国禁止措置をとった場合は、在留邦人の皆様には現地に留まり、感染予防策を徹底するよう呼び掛けることとしています。
Q11.海外で新型インフルエンザにかかった疑いがある場合、どうすればよいですか?
A. 早急に最寄りの信頼できる医療機関で受診してください。
Q12.新型インフルエンザのワクチンや治療薬はあるのですか?
A. 新型インフルエンザ用のワクチンは、新型インフルエンザが発生して、そのウイルスが確認されてからでないと製造することができないため、現時点では存在しません。
また、新型インフルエンザの治療薬については、新型インフルエンザが発生していない段階で確実なことは言えませんが、通常のインフルエンザの治療に用いられているノイラミニダーゼ阻害薬が有効ではないかと考えられています。ノイラミニダーゼ阻害薬には、経口内服薬のリン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)と経口吸入薬のザナミビル水和物(リレンザ)があります。
なお、新型インフルエンザのワクチンの製造には、ウイルスが出現してから最低でも6か月は必要と言われています。また、国民全員分のワクチンを製造するためには、新型インフルエンザ発生から1年半前後の期間を要することが予想されています。また、世界のワクチンメーカーは、H5N1型鳥インフルエンザウイルスから製造したワクチンを開発していますが、このワクチン(プレパンデミックワクチン)が実際に新型インフルエンザに効果があるか否かについては、新型インフルエンザが発生していない段階では、十分な検証ができません。
Q13.タイを含む海外で感染した場合、在外公館で治療薬や抗ウイルス薬(タミフル)をもらえますか?
A. タイでは、抗ウイルス薬であるタミフルは処方薬であり、医療機関で医師の診断により処方される必要があります。それ以外の海外の国で新型インフルエンザに感染した場合も、現地の法令や防疫措置に従って医療機関を受診し、現地の医師の診断により処方されることが原則です。
在外公館では、海外にお住まいの日本人や日本人旅行者が新型インフルエンザに感染した場合、適切な治療や確実な治療薬の投与が行われることが可能となるよう、現地の医療事情や医療体制を把握し、新型インフルエンザに感染した場合の診療機関や受診方法などに関する情報を提供することとしています。
ただし、現地の医療機関の対応能力喪失やタミフル払底等の緊急・特例的な状況下において、他に代替措置がない場合も想定されますので、外務省では海外の日本人の生命、身体を守るための緊急的な対応用として、欧米等の先進国を除いた医療事情の劣悪な地域に住む海外邦人約10万人分の抗ウイルス薬を確保しています。新型インフルエンザが発生した場合、在外公館からの情報を含め最新の関連情報を収集し、各個人が感染予防に努めていただくことはもちろんですが、不幸にして海外で感染し、現地で適切な治療が受けられない場合は、すぐにお近くの在外公館に御相談ください。

