各種証明に関するQ&A

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(問1)ビザの延長手続きのため、主人の会社から婚姻証明みたいなものを大使館でもらってくるよういわれたんですけど・・・・私たちは在留届を出していますから、証明書すぐに出してもらえますよね。

→(答)ご夫婦の婚姻関係など日本人の身分関係(ほかに、例えば、父子・母子関係等)を登録・公証するのが戸籍の役割の一つです。よく耳にされる戸籍謄本というのは、一家族の身分関係の記載の全部を記録した公文書を意味します。

一方、在留届とは海外に3ヶ月以上滞在される方が居住地を管轄する大使館等にご提出いただく「滞在に関する届出」(旅券法16条)をいい、戸籍とは全く性格の異なるものです。

そして、タイ入国管理局や労働局など現地当局に対する日本人の身分関係についての証明は、証明事務上、前述した戸籍謄(抄)本等の日本の市区町村役場発行する公文書を基としてしか発行できないことになっています。

従いまして、在留届からではお求めの婚姻に関する証明を発行することはできません。現在、お手元に戸籍謄本がなければ、お手数をおかけしますが、日本の役場からお取り寄せいただく必要があります。なお、婚姻証明は、ご夫婦相互の事項を対等かつ平等に記載しますので、それぞれの戸籍抄本ではなく、ご主人様が筆頭者となった謄本(市区町村役場発行日から3ヶ月以内の原本に限る)のご提出が必要となりますので、ご留意ください。

●詳細は「戸籍記載事項証明」をご参照下さい。


(問2)戸籍謄本って、大使館でとれないんですか?

→(答)戸籍謄本をはじめ日本の市区町村役場が発行する各種公文書は、現状では、大使館や総領事館を経由して取り寄せることはできません。

従いまして、日本のご家族を介して取得し、それを郵便で送ってもらうか、あるいは、直接、役場に連絡し、海外からの郵便請求(戸籍法10条4項)に応じてもらえないか各自でご確認いただくことが必要です。


(問3-a)企業の駐在員です。何かの手続のため、戸籍謄本を大使館で翻訳してもらうよう勤務先から依頼されました。ちなみに謄本は赴任の際、会社に提出した写しがあります。

→(答)まず、戸籍謄本の写し(コピー)では、ご申請できません。証明の基礎となる書類は基本的に必ず原本でなければなりませんので、市区町村役場が発行する戸籍謄(抄)本の原本をご用意ください。

(問3-b)それでは、戸籍謄本をもとに、どのような証明書を発行してくれるのですか?

→(答)単に「戸籍謄本の翻訳」ということだけでは、あなたが真に必要とする証明書を公館として的確に把握し、作成することができません。

 (問1)で説明しましたように、現地当局に対する日本人の身分関係についての証明は、戸籍謄本等を基としてしか発行できないことになっています。

証明事務上、戸籍謄本は公文書ですので、それが原本である限り、本来は、翻訳証明として取り扱われるべきものです(次の問4で詳しく説明いたします)。しかし、翻訳証明形式によるとなると、申請者の方がその翻訳文を申請の都度いちいち用意しなければならなくなるなど、申請手続きが煩雑になってしまいます。

そこで、外務省では、翻訳証明の形式ではなく、戸籍記載事項証明という別個の形式を設け、関係事案に応じ、戸籍の中から必要事項を抜粋し、表記を単純化することにより、次の6種類の証明書を発行しています。

1.家族証明書
特徴原則として戸籍に記載されている方、すべての身分関係(父子・母子・夫婦・養親子関係等)を証明する形式です(その他の証明事項:氏名、本籍地・出生地・生年月日)。なお、既に除籍されている方の事項や、過去の離婚歴など、申請内容に照らして、不要な箇所は、記載を省略することができます。
申請例
  1. タイ国長期滞在許可(いわゆるビザ)の延長手続
    *なお、昨今の申請傾向上、本手続の場合、本証明書とともに、次の婚姻証明書と出生証明書とを合わせてご申請になる例が比較的多いといえます。
  2. タイ国労働許可証(ワークパーミット)の取得手続
  3. タイ国所得税控除(配偶者・扶養控除等)の申請手続 等
必要書類戸籍謄本又は抄本(市区町村役場発行日から6ヶ月以内のもの)
  
2. 婚姻証明書
特徴ご夫婦の婚姻の事実に着目した証明形式です。証明される身分関係は、婚姻関係のみです(その他の証明事項:氏名、本籍地・生年月日・婚姻挙行地)。
申請例
  1. タイ国長期滞在許可の延長手続
  2. タイ国所得税控除の申請手続等
  3. タイ国婚姻手続き等
必要書類戸籍謄本 (市区町村役場発行日から3ヶ月以内のもののみ)
なお、戸籍抄本からでは、婚姻証明書を作成することはできません(問1)参照。
 
3. 出生証明書
特徴出生(通常は、未成年のお子さん)の事実に着目した証明形式です。証明される身分関係は、父子・母子・養親子関係です(その他の証明事項:氏名、本籍地・生年月日・出生地)。
申請例
  1. タイ国長期滞在許可の延長手続
  2. タイ国所得税控除の申請手続
  3. タイ国学校(インターナショナルスクール等)の入学手続等
必要書類戸籍謄本又は抄本(市区町村役場発行日から6ヶ月以内のもの)
 
4. 独身証明書(婚姻要件具備証明書)
特徴現在、独身、未婚である事実に着目した証明形式です。証明される身分関係は、父子・母子・養親子関係です(その他の証明事項:氏名、本籍地・生年月日・出生地)。
申請例
  1. タイ国婚姻登録手続
  2. 他国の査証(ビザ)取得手続
  3. タイ国長期滞在許可の延長手続
  4. タイ国所得税控除の申請手続 等
必要書類戸籍謄本又は抄本(市区町村役場発行日から3ヶ月以内のもの)
 
5. 離婚証明書
特徴離婚の事実に着目した証明形式です。証明される身分関係は、父子・母子・養親子関係です(その他の証明事項:氏名、本籍地・離婚年月日・離婚配偶者の氏名・離婚地・前婚の履歴)。
申請例タイ国離婚登録手続等
必要書類戸籍謄本又は抄本(市区町村役場発行日から6ヶ月以内のもの)
  
6. 死亡証明書
特徴死亡の事実に着目した証明形式です。証明される身分関係は、父子・母子・夫婦関係・養親子関係です(その他の証明事項:氏名、本籍地・死亡年月日・死亡地)。
申請例
  1. タイ国死亡登録手続
  2. タイ国相続手続等
必要書類戸籍謄本又は抄本

(問3-c)私の場合、上記のうちどの証明書を申請したらいいのでしょうか?

→(答)ご申請いただく証明書の種類は、書類の提出先であるタイ当局(入国管理局・労働局・税務署等)が、どのような身分関係の証明を求めているかによって決まります。この点は、タイ当局の判断に大きく委ねられておりますので、当館では、個別の申請手続に応じて、必要な証明書の種類を一般的にご案内することはできません。

また、今回、ご申請いただく証明書は、どのような目的のために使用されるのでしょうか。ご申請にあたっては、申請書に「申請理由」及び「証明書の提出先」を明記していただく必要があります。従いまして、どの証明書が必要か不明な場合、今一度ご勤務先にお問い合わせいただき、申請理由(どのような手続のため、何の証明書が必要となったか)が何であり、また、上記(3-b)のうちどの形式の証明書を申請すべきかあらためてご確認いただく必要があります。


(問4-a)当地で採用が決まりました。ワークパーミットをとるため、卒業証明を勤務先に出さなければならないようです。どのような書類を用意すべきでしょうか?

→(答)これまで、何回かご説明しましたように、タイ国労働局などの現地当局に提出する必要書類のうち、日本人の身分関係については、戸籍謄本等を基としてしか証明することはできません。したがって、国籍を含めた日本人としての身分関係に関する証明が必要な場合、その必要書類は、戸籍謄本等の身分関係を公証した公文書に特定されます。

これに対して、最終学歴や職歴など個人の履歴に関する事項については、ご提出いただく書類の態様(それが原本か否か、公文書か否か等)や実際にご申請いただく証明書の様式(署名証明によるか、翻訳証明によるか等)により、異なってきます。

(問4-b)そういえば、筒に入った卒業証書を日本から持ってきました。これ使えるでしょうか?

→(答)卒業証書は、最も端的な卒業証明のひとつといえます。もっとも、その証書が日本文なら、ご自身で英訳していただく必要があります。

証明事務上、学歴・職歴など個人の履歴に関する事項の証明は、その内容が公序良俗(民法90条)に反するものでないかぎり、次のとおり、3種類の証明形式として取り扱うことができます。

1. 宣言書の署名証明

文書上の署名が申請人の方の署名に相違ないことを証明するものです。文書の内容の真実性まで踏み込んで証明するものではないのでご注意ください。なお、本文書上の証明対象となる署名(訳文宣誓の署名)は、日本国籍者の方のものに限られます。また、原文書が日本文の場合、英語の訳文を事前に必ずご用意ください(大使館では英訳いたしません)。

ご提出いただく文書は、必ずしも原本でなくてもかまいません(但し、写しの場合、原文書の内容が十分判読できる鮮明なものをご用意いただく必要があります)。また、一般私文書のほか、わが国官公署(国、地方公共団体又は裁判所、以下に同じ)が発行した公文書(訴訟に関する裁判所の一部の文書を除く)、学校教育法1条に規定する学校が発行した卒業証明等、次に掲げる2の翻訳証明や3の印章証明で取り扱うことのできる文書もその対象に含まれます。また、原文書を基礎に、あるいは、まったく独自に、タイ当局が要求する学歴や職歴等に関する事項について、申請者ご本人が英文にて作成した文書(私文書)もその対象となります。

このように、一定の条件はあるにしろ、公文書・私文書、あるいはその原本・写しを問わず、広範囲の文書を取り扱うことができるので、申請者の方が日本人の方の場合、本証明形式によるのが最も一般的です。しかし、前述のとおり、本文書上の証明対象となる訳文宣誓の署名は日本国籍者の方のものに限られることから、申請者の方が、外国籍者(日本人駐在員等のいない現地外国企業を含む)の場合は、本証明形式によることはできず、次に掲げる2の翻訳証明または、3の印章証明によることになります。

2. 翻訳証明

申請人が作成した翻訳文(英訳文)が原文書(本邦公文書等)の忠実な翻訳であることを証明するものです(1の宣言書の署名証明と同じく、文書の内容の真実性までをも証明するものではないのでご注意ください)。なお、英文の翻訳文は事前にご用意ください(日本国政府発行の運転免許証を除き、大使館では英訳いたしません)。

翻訳証明で扱うことのできる文書(原本に限る)は、わが国官公署が発行した公文書、学校教育法1条に規定する学校が発行した卒業証明等、一定の公文書およびみなし公文書(証明事務上、翻訳証明の対象となる公文書とみなすことができる私文書)に限られます。

翻訳証明は、申請者の方が作成した訳文の用語や用法、文法規則等の適格・正確性について、公館が主体的に判断し証明する形式です。すなわち、翻訳文が正しい旨の宣誓供述書に署名することにより、申請者の方がその負担(翻訳の正確性等)を担う、1の署名証明とは異なる形式です(手数料もその分高額になっています)。
翻訳証明は、発給条件が厳しく、取り扱い対象となる文書の範囲も限定されていますので、詳しくは当館にお問い合わせ願います。

3. 印章証明

本邦官公署又はそれに準ずる独立行政法人(旧国立大学等)、特殊法人、学校法人(学校教育法1条に規定する学校に限る)が発行した文書の発行者の印章(職印や機関印)の印影や署名が真正であることを証明するものです(1,2と同様に、文書の内容の真実性までをも証明するものではないのでご注意ください)。
 日本人駐在員や現地職員が非常駐の現地法人が、タイ国厚生省管轄の食品・医薬品安全局(オーヨー)の許認可手続きのため、日本国厚生労働省や農林水産省等が発行した文書に公館の証明を求めるのが、本印章証明の典型例です(外国人は証明事務上、訳文宣誓できませんので、1の宣言書の署名証明によることはできません)。

(問4-c)自分の場合は、翻訳証明でいいでしょうか?

→(答)この点、(問3)の戸籍記載事項証明の場合と同様に、当館では、個別の申請手続に応じて、タイ当局が求める証明書の種類を一般的にご案内することはできません。

前述しましたように、最終学校の卒業証明または卒業証書などは、その学校が学校教育法1条に規定する学校発行のものであるかぎり、それが私立学校発行のものであっても、いわゆる「みなし公文書」と翻訳証明の対象文書となります。もっとも、日本人の方が申請者の場合、当局より特段の指示や注文がない限り、1の署名証明の形式で申請されるのが最も一般的であるといえます。


(問5)今は、日本の国際免許証で運転していますが、できればタイの運転免許証を取りたいと思っています。どうすればいいですか。
 あと、日本の運転免許証が来月切れてしまいます。パスポートと同じく、大使館で更新手続きできますか。

→(答)タイ国の運転免許証を取得するには、大別して次の二通りの方法があります。

  1. 所定の運転免許試験に合格する。
    本試験の詳細については、タイ国陸運局にお問い合わせ願います。
  2. 外国で取得した現に有効な運転免許を根拠にして、タイ国の運転免許証を取得する。

  3. 日本の運転免許証を根拠にして、タイ国の運転免許証を取得するためには、申請者の方が現に有効な日本国政府発行の運転免許を所持していることを、タイ国政府(陸運局)に対し立証することが必要となります。
    これについては、次の二通りの方法があります。
    1. 日本国政府発行の現に有効な国内運転免許証の「運転免許証抜粋証明」を当館より入手し、それをタイ国陸運局に提出する。
    2. 日本国政府(又は他国政府発行)の現に有効な国際運転免許証をタイ国陸運局に提示する。
    その他、タイ国運転免許取得に必要な書類は、タイ国陸運局にお問い合わせ願います。

なお、日本の運転免許証の更新手続きは、大使館では行うことはできません。
ご帰国後、住所地を管轄する運転免許試験場や警察署等で手続をとってください。


(問6-a)タイに長期に住んでいる者です。実家の父が急逝し、遺産相続の手続きをこれからおこなわなければならなくなりました。手続きには印鑑証明が書類ごと必要だときいていますが、日本に住所のない私は、日本の役所ではもう印鑑証明をとれないそうなので困っています。司法書士も詳しいことは大使館でわかるといっているとのことです。

→(答)遺産相続や不動産売買など、日本国内における個人の重要な財産手続きについては、ご質問のように、「印鑑証明書」の提出を求められるのが一般的です。しかし、海外転出届を日本の市区町村役場に提出すると、印鑑登録も同時に抹消されてしまうため、もはや役場より印鑑証明書の発行を受けることはできません。

そこで、日本で印鑑証明を取得できない在留日本人の方のために、「署名(及び拇印)証明」というものがあります。同じ署名証明という名称ですが、Q4でご説明した現地官憲向けの署名証明(英文で発行)とは異なり、和文で発行されるものです。日本の市区町村役場が発行する印鑑証明書と同じ効力を持つ証明書です。

海外在留の方は、この署名(及び拇印)証明をもって印鑑証明書に代えて、手続きをとられるのが一般的です。

(問6-b)でも、できたら印鑑証明がほしいのですが・・・・

→(答)在外公館においても市区町村と同じく印鑑登録をすることが認められております。所定の手続きをされれば、印鑑証明書の発行を在外公館より受けることもできます。ただし、印鑑を日本と海外とで二重に登録することは認められませんので、在外公館での印鑑登録に際しては、住民票の除票(日本国内で印鑑登録がないことの立証する書類)等のご提出が必要となります。

●登録手続の詳細については、「印鑑登録」をご参照ください。

(問6-c)印鑑はありませんし、住民票の除票なんか取り寄せている時間はありません。
どうすればよいでしょうか?

→(答)登録手続をするお時間のない方や、本邦相手先(親族や司法書士・弁護士等の代理人等)が手続き上、必ずしも印鑑証明書でなくてもよいとお認めになっているのであれば、「署名(及び拇印)証明」で十分代用できるはずです。

したがって、日本のご親族等にこの点ご確認いただき、署名(及び拇印)証明によるかそれとも、印鑑証明によるのか、お決めになってください。そして、手続き上どうしても印鑑証明でなければならないということであれば、先ずは印鑑登録の手続きが必要となりますので、必要書類をご用意の上、当館にて印鑑の登録をしてください。なお、印鑑登録と印鑑証明書の発行申請は同時におこなうことができます。

(問6-d)実家の母に聞いたら、署名証明でもいいということでした。   
でも、書類ごとに大使館の割印を押してもらわなければならないといわれました。   
どうしたらいいでしょうか?

→(答)「署名(及び拇印)証明」には、二種類の形式があります。
すなわち、日本の書類と一体的に作成されるもの「形式1」と、日本の書類とは別個に作成されるもの「形式2」とです。

「書類ごとに大使館の割印を押してもらわなければならない・・・・」ということであれば、当館が証明書と書類とを契印(いわゆる割印)することにより作成する「形式1」によるものと判断されます。

形式1の証明形式による場合、証明書の作成上(割印押捺のため)、日本からの関係書類(たとえば、遺産分割協議書や委任状等)のご提出が申請時に必要となります。したがって、ご申請はこれら書類の到着後になりますので、ご注意ください。

(問6-e)わかりました。仕事が多忙を極めておりますので、証明書の申請は友人に頼んで行ってもらおうと思っているのですが・・・・可能でしょうか?

→(答)署名(及び拇印)証明は、文字通り、申請者の方の署名(及び拇印)を証明するものです。

なお、これら署名(及び拇印)は、当館係官の面前でしていただく必要があります(ご自宅等で、事前に署名等されないようご注意ください)。

したがって、証明書の性質上、申請者ご本人以外の方のご申請は一切認められません。

(問6-f)昨晩、母から電話があり、タイに住んでいるという住所の証明もいるようです。在留届を出せばいいんですよね。忙しい身なので、ほかに気をつけるべきことがあったら教えてください。

→(答)タイ国での住所の証明が追加的に必要になられたようですが、これについては、在留証明願をご申請ください。既に、在留届(問1参照)をご提出であれば、再度のご提出は必要ありません。ただし、住所の変更などがあった場合は、「在留届の記載事項変更届」をご提出いただく必要があります。

●申請するための必要書類は、「在留証明願」をご参照ください。

平成18年4月から、在留証明願の申請要件と必要書類の内容が大きく変わりましたので、ご注意ください。

ところで、今回の証明は、遺産相続手続のためにお使いになられるのでしたね。司法書士さんが関わっていらっしゃることから考えて、日本の法務局や登記所での登記や登録手続きなども含まれているのではないでしょうか。普通、不動産や重要な動産を登記等すると、証書(登記済権利書・車検証等の公文書)が発行されます。一旦、この証書が発行されると、その後証書上の記載事項を変更することは一般に困難です。よって、このような登記や登録等が関連する財産上の重要手続きのために、証明書をご申請にいただく場合は、次の点にご留意いただくとよろしいかと思います。

1. 【表記上の注意】

これについては、次の二点にご留意ください。

[住所表記のタイ語の置き換え方(つづり方)]

住所のもともとのタイ語の音をいかに的確に英語のアルファベット及び日本のカタカナに置き換えるかです。置き換えにあたっては、なるべくタイ語の原音に忠実であるべきですが、タイ語には英語や日本語にはない独自の音もあることから、置き換え表記をひとつに絞ることは一般に不可能です(たとえば、スクンビットと書くのか、それともスクムビットと書くべきか、同じくWattanaかVadhanaか、など)。置き換え表記については、当館である程度までは助言できますが、最終的には申請者ご本人にご判断いただきます。

[表記の語順と省略]

たとえば、バンコク都の場合、現在(2006年4月現在)、50の区(district)とその傘下154の町(sub-district)に行政区画されています。しかし、これらの「区」(タイ語ではケートという)と「町」(同じくクエーン)の記載は、日常、たびたび省略されます。省略記載でも郵便物などは届くので、日常生活上支障はありません。もっとも、タイ国においても、陸運事務所や警察などの官公署に提出する書類には、正確な表記が求められることは日本と同じといえます。

次に、同じ「区」と訳しても、日本とタイとでは、行政上のその定義づけは異なっています。よって、タイ式の住所を日本または西欧式の表記に置き換えるにあたっては、語句(県・郡・区・町等の行政区画の単位)の選定やその語順にも注意してください。また、行政区画はなるべく省略せず、正確な表記となるようご留意ください。行政区画に則った表記については、当館の証明書に書かれた書式に従って、できるだけ省略せずに記載されることをお勧めいたします。

2. 【次回の申請のために写しを残しておく】

たとえば、不動産手続きのために証明書を日本の法務局等に提出すると、証明書に記載されたとおりの表記を根拠にして、登記簿や権利書等が普通作成されます。うっかり、前回提出した証明書と矛盾した表記があるものを提出してしまったことから、書類として却下されて、心ならずも再申請に来られる方が少なからずいらっしゃいます。たとえば、仮に、住所表記を前回分の証明書には、「ワッタナー区」と書いたのに、今回分は「ワタナー区」と書いてご申請された場合、促音の「ツ」一文字入っていないことを理由に、登記所では、矛盾表記と判断する可能性があるということです。

従って、このような事態を避けるため、特に不動産や遺産相続など個人の重要な財産手続きに証明書を継続的に使用する場合、前回分に提出した語句と一言一句矛盾しないよう留意して申請手続をおこなうことが大切です。

また、在留証明願と署名証明書(印鑑証明書)とを同時に提出する場合も、相互の表記の統一性にも気をつけなければなりません。したがって、次回の申請のために、証明書は写しをとって保管しておかれることをお勧めします。


(問7)日本においてきた私名義の自家用車を売ることになりました。これから、ディーラーが送ってくるという書類(委任状・譲渡証明書)に私のサインの証明がいるとのことです。それには、必ず大使館の割印を押してもらうよういわれました。あと、よくわからないんですけど、何かもう一枚、割印のいらないサイン証明もとってほしいといわれたんですけど・・・・・、手続きはどのようにしたらいいのでしょうか?

→(答)(問6)でご説明したように、「署名(及び拇印)証明」というものがあります。サイン、すなわち、署名(及び拇印)が、申請人の方のものに間違いないということを証明するものです。

日本の市区町村役場が発行する印鑑証明書と同じ効力を持つ証明書です。海外在留の方は、この署名(及び拇印)証明をもって印鑑証明書に代えて、手続きをとられるのが一般的です。

ところで、署名(及び拇印)証明には、次の2つの形式があります。
すなわち、大使館が契印(いわゆる割印)した上で、日本の書類と一体的に作成されるもの(これを「形式1」といいます)と、日本の書類とは別個に単体の文書で作成されるもの(「形式2」といいます)とです。

「書類に、私のサイン証明が・・・・、それには・・・・大使館の割印を押してもらうよう・・・・」とあるので、こちらについては、「形式1」の証明書、そして、「割印のいらないサイン証明」とは、「形式2」の証明書を指していると判断されます。

「形式2」の証明書式は、申請窓口においてありますので(当館ホームページからダウンロードWORDも可能)、必要枚数ご記入ください。「形式1」による場合は、申請時に日本の関係書類のご提出が必要となります。ご申請は、書類の到着後となりますので、ご注意下さい。

なお、ご申請の際は、ご本人確認のため、パスポート原本もあわせて必ずお持ちください。

●手続の詳細については、「署名(及び拇印)証明」をご参照ください。


(問8-a)妻がタイ人です。子どもが生まれ、出生登録に郡役場にいったら、私の旅券(パスポート)のコピーの証明が必要だといわれました。どうしたらいいでしょうか?

→(答)旅券は海外における日本人の方の身分や国籍を日本国政府が証明する唯一の公文書です。そして、同時に、旅券は唯一の渡航文書(帰国のための渡航書を除く)でもあります。

よって、安易に旅券の写し(コピー)を原本証明すると、それが旅券に代わる渡航文書と誤解されたり、または、他の用途に流用されたりなどするおそれもあります。ひいては、日本国旅券の信頼性を失墜させてしまうことにもなりかねません。

このような理由から、旅券は、他の公文書の場合と異なり、証明事務上、原本証明する取り扱いはしておりません(しかし、一方で、旅券の原本証明を認める国も存在します)。

旅券は、海外において最も端的な身分証明となるものですので、身元確認の証を求められた場合、原本の提示をもって、通常その目的は完全に達成されます。また、あなたは、そもそも今お持ちの旅券を使用して、タイに入国し、滞在を認められているはずです。そのことは、すなわち、あなたの現旅券が真正かつ有効なものであるということをタイ国政府として承認したことにほかなりません。

以上を、タイ国郡役場にご説明いただき、先方の了解を得るよう努めてください。

(問8-b)アドバイスしていただいたことを話したら、役場はなんとかわかってくれました。
ところが、妻の住居登録地の役場に行ったら、別の問題が発生し、今度は国民登録ができなくなってしまいました。それは、父である私の名のタイ語の綴り方の問題です。妻と結婚したとき発行を受けたタイの婚姻登録証上の綴りと、今回発行された子どもの出生登録証上の綴りとが違うということなのです。私が父本人かどうか、確認できないので、正しいタイ語の綴りの証明を大使館からもらってくるようにいわれたのですが、そのような証明書があるのでしょうか?

→(答)今回のご相談は少なからず当館に寄せられるものの一つです。

タイ語と日本語との言語体系は大きく異なっています。タイ語には、日本語より母音の数が多く、また、音の高低変化で意味の違いを表す声調言語です。したがって、日本語の音を、タイ語の音に置き換えるにあたっては、人によりけりといえます。つまり、日本語の音とタイ語の音とは、一対一で対応しないということです。
 しかし、一般に、タイ人の多くは、このような両言語の体系の相違を把握しておらず、外国人の名前であってもタイ語の音声構造にマッチした明確な表記方法があるはずであると考えているようです。

もっとも、この場合、郡役場のいうことにも一理あります。すなわち、タイ国法に基づき発行された登録証は、公文書であります。一旦、公文書として発行された以上、その記載事項を変更するためには、それなりに合理的理由がなければなりません。婚姻登録証に記載された氏名表記は、改名等がない限り、一言一句同じように、お子さんの出生登録証の記載にも引き継がれられなければなりません。相互の文書に表記上の矛盾があることにより、人物確認ができないという役場の見解は十分首肯できるものがあります。

しかし、最初にご説明したように、日本語のタイ語への置き換え表記(つまり綴り方)は、多種多様ですので、大使館としても唯一つに特定することはできません。 先方の郡役場の求めによっては、次善の策としてその対応について助言できる場合がありますので、ご相談ください。


(問9).タイ人女性と日本で結婚し日本に住んでおります。数年前、妻は東京のタイ王国大使館でパスポートの苗字を私の苗字に変更してもらいました。このパスポートの有効期限がもうすぐ切れるので同じタイ大使館に行ったところ、先ずタイ国の身分証明書や住居登録証(タビアンバーン)の苗字をパスポートと同じ苗字に変更してからと言われました。この変更手続はどのようにしたらよいのでしょうか?

→(答)奥様がご自身のタイ国身分証明書や住居登録証の苗字をあなたの苗字に変更するためには、タイ国郡役場(区役所)での婚姻手続(いわゆる家族状態登録の変更)を済ませる必要があります。本手続きは、奥様がタイ国籍者の責務としておこなうものです。

本手続きの手順は次の通りとなります。

  1. 駐日タイ王国大使館での手続き (ご夫婦双方が直接来タイできない場合のみ必要)
     a. タイ国郡役場で婚姻手続(家族状態登録の変更)に必要な「委任状」の作成
     b. 「称する氏に関する同意証明書」の申請
    ※近年のタイ国「人名に関する法律」の改正により、日本での婚姻後、タイ国郡役場での婚姻手続きに際して、当事者夫婦二人が郡役場に出頭できない場合、この書類の提出が新たに求められるようになっているようですので、ご注意下さい。

    なお、本手続きの詳細については実際に手続きをされる各駐日タイ王国大使館に直接お問い合わせ下さい。

  2. 在タイ日本国大使館での手続き(婚姻証明書の申請)
     日本国民法という外国の法律で成立した婚姻の事実をタイ国政府に対して立証するために、本証明書のご申請が必要となります。

  3. 本申請に必要な書類は次のとおりです。      
    (1)証明発給申請書 : 1部
    (2)戸籍謄本(原本及び写し) : 1部 婚姻事実が記載された、申請前3ヶ月以内に取得したもの
    *事前に英語やタイ語への翻訳及び日本国外務省の認証は一切必要ありません。
    *タイ人配偶者の氏名は、謄本上、片仮名表記となっています。本証明書は、英文での作成になりますので、氏名を英文でどのように綴るのかご確認下さい(特に、タイ国旅券を未取得の方はご注意願います。
    *必ず、夫(または妻)である日本人当事者が筆頭者となった戸籍謄本をご提出下さい。当事者欄に×印がついた親の戸籍謄本(いわゆる除籍謄本)では、本証明書を作成することはできませんので、ご注意下さい。
    *戸籍謄本内の固有名詞(人名・地名)にはふりがなを振っておいて下さい。
    *提出された戸籍謄本は証明書の交付時にご返却いたします。
    (3)タイ人配偶者の身分証明書(原本及び写し : 1部
    *英語やタイ語への翻訳及びタイ国外務省の認証不要 *原則として有効期間内のものに限られます。
    (4)タイ人配偶者の住居登録証(原本及び写し) : 1部
    *英語やタイ語への翻訳及びタイ国外務省の認証不要
    (5)タイ人配偶者の旅券 (原本及び身分事項の頁の写し1部、未取得の場合は不要です。)
    (6)委任状 : 1部 (申請人である日本人当事者が申請できない場合のみ。)
    *戸籍関係の証明書(戸籍記載事項証明)を申請できる方は、日本人当事者のみで、外国人は日本人当事者とたとえ婚姻関係にあっても申請資格はありません。
    *委任状は任意形式のため、ご自身で作成して下さい。
    *委任内容があいまいな場合、又は代理人が申請内容を把握していない等の場合は、受付をお断りすることもありますので、ご留意下さい。
  4. タイ国外務省での手続き
    当館発行の婚姻証明書は英文ですので、それをタイ語に翻訳(タイ国外務省周辺の翻訳業者を利用されることをおすすめします)し、タイ国外務省(領事局国籍認証課)で認証を受ける必要があります(当館発行の英文とタイ語翻訳文が契印・認証されます)。手続きの詳細については、タイ国外務省にご照会ください。
  5. タイ国郡役場での手続き
    タイ国外務省の認証を受けた証明書は、タイ国郡役場が求める他の必要書類とともに郡役場に提出してください。このときは、前述のように外国で成立した婚姻の報告というかたちで届出をするよう努めて下さい。役場によっては、タイ国民商法に基づく婚姻の登録に来たと誤解し、書類不備として却下してしまう場合もあります。稀ではありますが、ご注意ください。手続きの詳細については、管轄の郡役場にご照会ください。

(参考情報)

「称する氏に関する同意証明書」について

 タイ国郡役場で婚姻手続(家族状態登録の変更)は、これまで、タイ人配偶者の方がタイ国籍者の責務として、単独でおこなうことができました。  しかし、現在はこれが改められ、日本人・タイ人配偶者双方がタイ国役場に出頭できない場合、駐日タイ王国公館が発行する「称する氏に関する同意証明書」の提出が別途なければ受け付けられなくなりました。
 なお、本証明書は、当事者夫婦二人がタイ国役場に出頭できない場合に、一律に求められているものであります。仮にタイ人配偶者が日本人配偶者の氏に変更(改姓)を希望しない場合でも、その提出を省略することはできませんのでご注意ください。
 一方、当事者双方がタイ国役場に直接出頭の上で、手続きをとる場合は、当事者としての意思確認が直接可能となるため、本書類の提出は免除されるということです。
 手続きの詳細については実際に手続きをされるタイ国各役場に直接お問い合わせ下さい。

 「称する氏に関する同意証明書(駐日タイ王国公館発行)」

日本人配偶者の必要書類
1 申請書(駐日タイ王国公館にあり)
2「戸籍謄(抄)本」(要婚姻の事実記載)の原本
3旅券または日本国政府発行の写真付身分証明書(運転免許証等) 原本及び写し
タイ人配偶者の必要書類
1タイ国身分証明書 (国民登録証) 原本及び写し
2タイ国住居登録証原本及び写し(1頁、個人頁、18頁)
3タイ国旅券  *未取得の場合は不要

○その他

  1. 原則として当事者夫婦二人が公館に直接出頭の上申請すること。なお、タイ人配偶者が来日せず公館に出頭できない場合は、日本人配偶者のみの署名を証明することになる。この場合、タイ人配偶者の署名欄は空欄のまま、同意書をタイに送付し、タイ人配偶者が直接、タイ国役場に出向いて署名することになる。
  2. 証人は駐日タイ王国公館職員がなる。 
  3. 所要日数 3日程度  
    手数料  2,000円   
    送料を負担すれば郵送受領も可能とのこと。

 本証明書発行についての詳細については、各駐日タイ王国公館に直接ご照会下さい。

在京タイ王国大使館 Royal Thai Embassy in Japan
  〒141-0021 品川区上大崎3丁目14-6 
  電話:(03)3447-2247 Fax: (03) 3441-2597

在大阪タイ王国総領事館 Royal Thai Consulate-General in Osaka
  〒541-0056 大阪市中央区久太郎町1丁目9-16 バンコク銀行ビル1、4、5
  電話:(06)6262-9226  (06)6262-9227

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