
2010年1月21日
日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力による「サゴヤシの有効利用による環境保全及び継続的農業開発計画」の支援を決定しました。1月20日、日本大使館にて、小町恭士大使と、「ヤドホン協会」代表会長のピシット・チャランソンさんとの間で署名式が行われました。
タイ南部のトラン県ナヨーン郡では、近年ゴムの需要が高まり農地をゴム園にしてしまう農家が増えてきており、農地でのゴムのみの栽培を行う単一農法への転換が多く行われています。コムの単一栽培では世界的なゴム価格変動もあり価格が安定せず、栽培には多くの化学肥料を使用する必要があることから、住民の生活は安定しないものとなっています。
また、この地域ではサゴヤシが運河に生育していることで運河に水を保水することができ、乾季でも農業を行うことを可能にしていました。しかし近年サゴヤシの重要性に気づかす、サゴヤシを伐採し新しい運河を建設したところ、乾季になると運河に水がなくなり、その周辺で農業ができなくなってしまいました。
今回、日本政府は、「ヤドホン協会」の要請を受けて、農民がこの地で農業を営み、安定した生活が送れることを目的に、サゴヤシ保護目的とした研修、その研修を実施するための学習センターの建設、更にはサゴヤシが枯れてしまった後にサゴヤシを食料として加工する技術を教えるための職業訓練等に対し、2,724,700バーツを支援します。
この支援により、地域住民の生活が安定するとともに、二酸化炭素を多く吸収するとされているサゴヤシを保護することで地球温暖化対策としても期待が高まっています。
日本政府は、引き続き、草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じて、草の根レベルでの社会開発活動への支援を積極的に行なっていく方針です。