
2010年1月28日
日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力による「プータム森林保護計画」への支援を決定しました。1月27日、当館にて小町恭士大使とプアンプー協会のピチャーン・ティパウォン会長との間で署名式が行なわれました。
コンケン県ウェーンノイ郡及びウェーンヤイ郡に跨るプーラガム保護森林の一部であるプータム森林周辺には、住民の田畑が森林を囲むように位置しています。森林周辺の住民は、昔から森に入って薪や動植物などの資源を採取していましたが、その資源も減少し、入手が困難になりつつあります。地域住民が利用できる資源を確保するために、森を個別の農地に再現するという方法が注目されています。森の植生を自分の田畑に再現すると、森の生物が生息し、きのこや様々な食物がとれる様になります。森林資源回復及び貧困農民の収入向上、延いては地球環境保全に資するため、活動を拡大する必要があります。
また、プロジェクト対象エリアには、生計のための土地を持たず、森の資源に依存して生活せざるを得ない集落があります。現在は、きのこ、赤アリの卵、かえる、トカゲ、ハーブなどを採り販売して生計の一助とすると共に、炊事等の燃料として利用する薪を森林から得ています。しかしながら、住民が依存する森の資源の減少が進んでおり、適当な森林管理やコミュニティ開発がなされなければ、将来的に資源が枯渇し、住民の生活がさらに不安定なものとなる恐れがあります。彼らは森林資源への依存を少しでも減少させるために、共同農園の設置を必要としています。
今般、日本政府は、同団体からの要請に応え、森を農地へ再現する活動、共同農園設備整備、一般市民の学習の場としてのコミュニティ森林保全学習施設整備、プロジェクト広報活動などに対して総額1,523,800バーツを支援することを決定しました。
本プロジェクトにより、地域住民が森林資源を乱獲することなく、森と共存した生活を送ることが可能になると共に、学生や一般市民の森林保護への理解が促進されることが期待されます。
日本政府としては今後とも、草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じて、草の根レベルの天然資源回復・保護に直接裨益するプロジェクトへの支援を行なっていく方針です。