
2010年2月18日
日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により、プーパーデーン森林保護・回復住民ネットワークに対して、「プーパーデーン森林保護・回復のための住民組織能力強化計画」にかかる総額3,040,000バーツの支援を決定しました。平成22年2月10日、在タイ日本国大使館において、小町恭士大使とプーパーデーン森林保護・回復住民ネットワークのプーンサック・カワンチョープ代表との間で署名式が行われました。
ペッチャブーン県にあるプーパーデーン森林周辺は、1999年に野生動植物保護地区に制定されました。これによって、今までは森林で自由に採取できた薪、キノコ、薬草などの採取に制限が加わり、森林依存型であった山の民の生計を著しく脅かすことになりました。一方、近年森林資源が急速に減少し生態系の劣化が顕著になっているのも事実であったため、森林の喪失に歯止めをかける政策が求められていました。
野生動植物保護地区の制定をきっかけに、同地区にはプーパーデーン森林保護・回復ネットワークが結成され、入会権の制定や、不法収集の監視体制を強化するなどの、森林と住民が共存共栄していくための活動を開始しました。しかしながら、住民の環境保全意識や天然資源管理能力はまだ十分とはいえず、特に次世代を担う児童生徒たちへの啓蒙活動が火急の課題となっていました。
今回、日本政府は同団体からの要請を受け、住民の森林管理能力強化のための研修費、伝統医療センター建設費、自然学習センター建設費、森林との共存を可能にする所得創出のための職業訓練費などを支援します。この支援により、住民の森林保全意識が向上し、住民一人一人が森林と共存していくための知恵を身に付けることが期待されます。また、副業の促進により現金収入が増加し、森林に過度に依存することのない安定した生活が可能となります。
日本政府としましては、今後とも、草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じて、草の根レベルの天然資源回復・保護に資するプロジェクトへの支援を行っていく方針です。