チクングニア熱について
あまり聞きなれない感染症ですが、メディアでも報じられておりますとおり、タイでも南部を中心に流行が見られています。
タイ保健省の発表では、今年は6月2日までに36都県で24,029名の感染者が発生しておりますが、感染者のほとんどは日本の外務省から危険情報が出されている南部地域に集中しており、職業別では農業従事者、学生、労働者が全体の8割ほどを占めております。
在留邦人が多く住んでいるバンコク都では19名、チェンマイ県では0名、旅行者が多いプーケット県では534名の感染者が確認されております。
感染症情報センターでは「チクングニア熱Q&A」を公表しております。以下はその概略です。
Q1. どんな症状がでますか
最も頻繁に見られる症状は発熱、関節痛、発疹、頭痛、全身倦怠、嘔気、嘔吐、筋肉痛、リンパ節腫脹です。関節痛は四肢(遠位)に強く対称性で、手首、足首、指趾、膝、肘、肩の順に多く、関節の炎症や腫脹を伴う場合もあります。また、発症した人の8割程度に発疹がみられます。
Q2. 潜伏期間がどのくらいですか
潜伏期(感染から発病まで)は2-12日と言われていますが、通常3-7日です。
Q3. どのくらい症状が続きますか
典型的には数日から2週間程度症状が続きます。さらに、日常生活に支障をきたすような関節痛や関節炎が、数週間から数ヶ月残る方もいます。このような関節の痛みはデング熱には見られないものです。なお、今まで死亡例の報告はありません。
Q4. どのようにして感染しますか
チクングニアウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることによって感染します。ネッタイシマカやヒトスジシマカはデングウイルスを媒介する蚊でもあります。
Q5. 感染しないためにはどうしたらいいですか
蚊に刺されないことが肝心です。具体的な予防方法は、デング熱と同様で、日中に蚊に刺されない工夫が重要です。下に幾つかの具体例を示します。
①DEETを含む防虫剤を用いるか、②長袖を着て、長ズボンをはく③花の植木鉢や、バケツ、樽など、水がたまっているものは空にして、蚊の繁殖場所をなくす、などです。
Q6. 診断はどのようにしてされますか。
血清中のウイルス遺伝子を検出する方法や、IgM抗体の検出を行う方法で診断されます。
Q7. 治療法はありますか
特有の抗ウイルス薬による治療法は有りません。治療は症状を和らげる形で行われます。症状により、安静、輸液、イブプロフェン、ナプロフェン、アセトアミノフェン、パラセタモールなどの解熱鎮痛剤を用いて、熱と痛みの症状を緩和します。予防するワクチンはありません。
Q8. 他の人に感染を広げないようにするにはどうしたらいいですか
感染した人は、感染の連鎖を断ちきり、感染した蚊による流行が広がらないようにするために、少なくとも症状がある最初の数日は家の中にいて、蚊帳の中にいるなどして、それ以上蚊に刺される事がないようにすることが望まれます。
詳しくは感染症情報センターホームページ
を参照してください。

