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在タイ日本国大使館

Embassy of Japan in Thailand

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日タイ関係

日タイ関係概観

(1) 概観

日・タイ両国は、600年以上にわたる交流関係があり、伝統的に友好関係を維持してきている。2017年9月には日タイ修好130周年を迎える中で、近年、両国関係は以前にも増して緊密となっている。

 

天皇・皇后両陛下は1991年9月に御訪タイされた後、2006年6月のプミポン国王陛下在位60年慶祝式典に際して、再び御訪タイされた。2012年6月には皇太子殿下が御訪タイされたほか、同年は秋篠宮殿下もタイを訪問されている。タイ王室からは、シリントン王女殿下、チュラポーン王女殿下が頻繁に訪日されており、最近では、2015年4月にシリントン王女殿下が日本を訪問された。

 

最近の政府首脳の訪問としては、2013年1月に安倍総理が就任後初の外国訪問先の一つとしてタイを訪問した。タイ政府からは、2015年2月、3月及び7月にプラユット首相がそれぞれ訪日している。

 

近年、人的交流の拡大、持続的な日本の対タイ投資及び日タイ経済連携協定(JTEPA)等を利用した経済関係の強化等の結果、両国関係はますます緊密度を増している。また、タイの経済発展に伴う各種インフラ需要に対応するため、官民一体となって各種分野で売り込みを図っている。タイに対するODAは、無償資金協力は原則終了したものの、草の根無償・人間の安全保障資金協力、技術協力及び円借款等幅広い分野での協力を行っており、今後ともより一層、効果的・効率的な経済協力を実施していくことが期待される。

 

一般的にタイ人の対日関心は高く、一般市民及び有識者を含め対日観は基本的に良好である。我が国に関する経済・政治・外交の話題に加え、文化・観光・ファッション、料理及びハイテク製品等について毎日多くの報道がなされており、日本に対する高い関心度が伺える。また、アニメ・漫画・映画等我が国のポップカルチャーが、タイの青少年を中心に確実に浸透している。また、2013年7月にビザ免除措置を実施して以来、日本を訪れるタイ人の数は大幅に増加している。

 

当地在留邦人及び旅行者は依然として増加傾向にあり、これに伴い日本人の事故、死亡、疾病、盗難被害、詐欺被害等、邦人援護業務も増加している。

 

当国の犯罪の特徴として、睡眠薬強盗、ひったくり等の街頭犯罪、大型商業施設におけるスリ、盗難カード不正使用による窃盗、詐欺等の増加が懸念される。また、これまで在留邦人及び旅行者が凶悪犯罪被害件にあうことは比較的少なかったが、タイにおける凶悪事件発生率は日本と比べても非常に高い水準で推移している。2014年の邦人被害統計では、殺人(未遂含む)2件、暴行・傷害10件、財産犯(窃盗、強盗、詐欺)250件となっており、在タイ日本国大使館の邦人援護総件数は1,157件で、全在外公館の中で第一位となっている。

 

(2) 国交・条約関係等

(イ)国交樹立

1887年9月26日  日・タイ修好宣言調印

 

(ロ)二国間条約・協定(カッコ内は発効年月日)

  • 航空協定(1953年7月14日)
  • 文化協定(1955年9月6日)
  • 貿易協定(1958年1月1日)
  • 租税協定(1963年7月24日、改定1990年8月31日)
  • 青年海外協力隊派遣取極(1981年1月19日)
  • 技術協力協定(1981年11月5日)
  • 日タイ経済連携協定(2007年11月1日)
  • 日タイ受刑者移送条約(2010年8月28日)
 

(3) 経済

(イ)概要

タイの貿易に占める対日貿易の割合(2014年)は、日本への輸出は10%(中国、米国に次いで第3位)、日本からの輸入は13%(中国に次いで第2位)である。

 

また日本からの直接投資は、タイ投資委員会(BOI)の申請ベースで見ると、2014年には2,933億バーツで他国を大きく引き離して国別第1位(シェア約3割)であり、このように厚みのある民間経済活動が日・タイ経済関係の基礎にある。我が国ODAのシェアは、近年までタイの受け取る援助総額の約7~8割となっていたが、既往の円借款の返済が進んでいることからシェアはマイナスに転じている。一方、タイは日本と協調して周辺国支援を進めるなど、援助国・被援助国の関係から対等なパートナーとしての新たな関係の構築を進めている。

 

タイは各国との自由貿易協定(FTA)締結を積極的に進めてきた。日本との経済連携協定(EPA)は2007年11月に発効。日本とASEANのEPAは、2008年4月に全ての当事国が署名を終え、インドネシアを除くASEAN諸国との間で効力が発生している(インドネシアは国内手続きを継続中)。

 

        (参考)

  • 現在、タイが各国・地域と締結している二国間自由貿易協定(FTA)については、日本との日タイ経済連携協定(JTEPA、2007年11月発効)、豪州(TAFTA、2005年1月発効)、ニュージーランド(TNZFTA、2005年7月発効)の他、インドと2004年9月よりアーリーハーベストを開始、締結に向け交渉を行っている。また2010年11月にはペルーとの間で追加第三議定書に署名し、2011年12月31日に発効した。またその他、2013年10月にチリとの間でも署名を行っている。
  • ASEANの枠組では、ASEAN域内の関税撤廃を目指すASEAN自由貿易 (AFTA) の他、日本とのEPA(日ASEAN包括的経済連携協定、AJCEP)が2009年6月に発効し、またインド(AIFTA、2010年1月発効)、韓国(AKFTA、2010年1月発効)・豪州・NZ (AANZFTA、2010年3月発効) 、中国(ACFTA、2010年1月発効)とそれぞれ締結している。ASEANとの各協定では、関税撤廃の実施をASEAN先発加盟6ヶ国と後発加盟4ヶ国で分けている。2010年1月1日より、AFTA、ACFTAおよびAKFTAにおいて先発加盟6ヶ国が対象品目の約9割において関税を撤廃している。
 

(ロ)貿易

日本はタイにとって重要な貿易相手国(タイの輸出先第3位、タイの輸入元第2位。2014年データ)である。日タイ貿易は恒常的なタイの輸入超(対日貿易赤字)構造になっている。特に、工業分野については、タイから世界への輸出のうち一定割合は、タイの日系企業が生産する工業製品が占めていると考えられるが、これら日系企業が生産した製品の輸出先が世界の市場に分散しているのに対し、投入財の供給元は高付加価値部品や生産設備・機械を中心として日本からの輸入に多くを依存しているため、結果として日本とタイとの二国間貿易収支において恒常的な不均衡が生じているものと考えられる。

 

2014年の日本からタイへの主な輸出品は、機械・同部品、鉄・鉄鋼、自動車部品であり、タイから日本への主な輸出品は、自動車・同部品、PC。同部品となっている。

 

(ハ)投資

2011年~2013年に比べるとシェアは減少したものの、2014年の直接投資に占める日本のシェアは依然として3割と高水準であり、日本はタイへの最大の直接投資国となっている(データはBOI統計の申請ベース)。

 

近年の投資を子細に見ると、大企業の製造業に部品をおさめる第3次、第4次の下請の中小企業が増加している。これはタイで既に産業の集積が進んでいたことから、それらの企業に部品を納める企業がタイに集まる、いわば「集積が集積を呼ぶ」という動きとなっている。

 

タイは整備されたインフラ、質の高い労働者があるため投資先としての魅力は依然として高いが、近年は人手不足が深刻化していることに加え、賃上げも急ピッチで進んでおり、労働集約産業は序々に周辺国に移転すると予想される。

 

(4) 経済協力

日タイODAは、当初はインフラ等の国の基礎作りに対する支援が中心であったが、その後の経済発展とともに、潅漑、農村開発、上下水道等へ多様化した。近年は、草の根レベルの人々に直接裨益するきめ細かい支援が可能な草の根・人間の安全保障無償資金協力にも注力。

 

現在は、「対話重視」、「相互利益」等に特徴づけられる「経済協力のための新しいパートナーシップ」に基づく新たな協力関係の構築を推進。また、感染症、広域自然災害等重大な状況の発生あるいは我が国の技術と経験を特に必要とするような協力に対しては、積極的かつ迅速に実施する。

 

具体的には、タイの持続的成長のための競争力強化あるいは高齢化、環境問題等に対する技術協力を実施するとともに、感染症対策、広域自然災害対策、薬物対策、少数民族支援、人身取引問題対策等、人間の安全保障の視点から重要な問題について協力を行うとともに、必要な有償資金協力を実施する。さらに、タイに対する協力経験を活かしつつ、メコン地域・アフリカ協力等タイとの共同協力を重点的に実施する。

 

(5) 文化交流

日・タイ間では従来より政府関係機関、民間、地方自治体等様々なレベルで文化、スポーツ、青年交流等の多彩な活動が行われてきた。

 

当地においては、現在日本文化、とりわけポップカルチャーがタイの若者を中心に確実に浸透し、タイの人々が中心になって紹介するイベントが頻繁に開催されている。和食、日本のデザイン、日本への旅行者等、我が国の生活文化に対する関心が益々高まっており、我が国伝統文化の浸透ともあいまって、「ジャパン・ブランド」に対する評価がこれまで以上に増大している。

 

(6) 留学生

タイから日本への留学生 3,250人(2014年5月現在の滞在者)。

 

日本から帰国した留学生は、タリサ元中央銀行総裁(女性)、タノン元大蔵大臣、ルーサック元運輸大臣(女性) をはじめ、スポン・バンコク高速道路株式会社副社長、キティチャイ・コンケーン大学学長、キティ・キングモンクット工科大学ラークラバン校学長等、各界で活躍している。

 

また、帰国留学生の組織としてタイ国元日本留学生協会(1951年設立、会員約3,000人、サムラン会長)がある。同協会は元日本留学生会として世界で最も長い歴史を有している。

 

(7) タイにおける日本語教育

国際交流基金による2012年の調査によれば、タイにおける日本語教育機関(学校教育以外のものを含む。)は465機関である。また、日本語学習者数は、129,616人で、前回の2009年調査と比較して、50,814人 (64.5%) の増加となっている。特に、中等教育段階(中学・高校)の日本語学習者は、42,400人から88,325人へと増加し、2倍以上の増加率となっている。教員数は、1,387人であり、147人(11.8%)増加しているものの、特に中等教育段階においては、学習者数の増加に比して教員数が少なく、中等教育段階の日本語教員不足は大きな課題となっている。

 

また、タイでは大学入試の第二外国語の試験科目として日本語を選択できる大学も多く、国際交流基金バンコク日本文化センターの報告によれば、2013年度の大学入試において、日本語の受験者数は、中国語(19,982名)、フランス語(10,795名)に次いで、3番目に多い9,052名となっている。