ワチラロンコン国王陛下戴冠式に際しての安倍総理大臣発プラユット首相宛祝辞

令和元年5月7日

プラユット・ジャンオーチャー タイ王国首相閣下

 

 

5月1日の即位の礼に際し、貴首相より丁寧な祝辞を頂き、翌2日には、貴首相自ら在タイ王国日本国大使館にお越し頂き、記帳して頂くと共に、両国が共に新しい時代を迎えることにつき、温かいお祝いの言葉を頂戴したことに心から御礼申し上げます。

 

この度のワチラロンコン国王陛下の戴冠式に際し、タイ王室、タイ王国政府及びタイ国民の皆様に対し、日本国政府及び日本国民を代表して、心からお慶び申し上げます。

 

ワチラロンコン国王陛下は、1987年の日タイ修好百周年の際に我が国を御訪問されたほか、1989年の昭和天皇の大喪の礼及び1990年に執り行われた上皇陛下の即位の礼への御参列を含め、我が国にとって重要な機会にタイ王国を代表して、度々、訪日して頂いております。日本とタイの友好親善関係の象徴として、我が国皇室とタイの王室の長年にわたる交流に多大な御貢献を頂いており、今般の戴冠式の実施をひとしお喜ばしく思います。

 

さらに、2011年の東日本大震災を始めとし、2017年の九州北部豪雨災害、2018年の大阪府北部地震、7月の豪雨災害、台風21号及び北海道胆振東部地震等、我が国が大きな自然災害に見舞われる度にワチラロンコン国王陛下自ら我が国国民を大変御心配いただき、心温まるメッセージを寄せていただいたことは、多くの日本国民の心に深く刻み込まれております。

 

日本とタイ王国は、長い交流と友好の歴史を有し、折しも本年は、我が国においては即位の礼が執り行われ、また、タイ王国においては戴冠式が執り行われ、本年が両国にとって記念すべき年となったことを喜ばしく思います。今後とも我が国皇室とタイ王室との交流を両国関係の礎として、日本とタイの友好関係を更に発展させていく所存です。

 

ワチラロンコン国王陛下の御健勝、閣下の一層の御活躍及びタイ国民の皆様のますますの御繁栄を祈念申し上げます。

 

令和元年5月

日本国内閣総理大臣 安倍 晋三