プレスリリース

令和3年6月22日

日本政府の支援による感染症対策のためのタイ保健省国立実験・研究施設の引渡式典への梨田大使の出席

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6月21日、梨田和也駐タイ日本国特命全権大使は、タイ保健省で開催された新型コロナを含む感染症に対応する国立実験・研究施設の引渡式典に出席し、挨拶を行いました。

 

梨田大使は、日本政府が新型コロナ危機対応のためにWHOに拠出した資金7,600万ドルの一部(1,150万ドル)がタイに振り向けられ、この施設の改築に活用されたことに触れ、バイオセイフティレベル3のこの施設が、今後、ウイルスの検知、検診・治療に関する研究、ワクチン開発において重要な役割を担い、新型コロナ感染症対策に関するタイの取組の一助となることを期待する旨述べました。また併せて、梨田大使からは、新型コロナワクチン接種に不可欠な保冷設備等コールド・チェーン整備のためのJICAやUNICEFを通じた日本政府の支援を説明するとともに、先般茂木外務大臣が表明したとおり、日本で生産されるアストラゼネカワクチンのタイへの供与を検討している旨述べました。

 

アヌティン副首相・保健大臣からは、40年以上に及ぶ日本とタイの保健分野での強固な協力関係に触れつつ、本施設はタイ政府、さらにはASEAN諸国・大洋州諸国の新型コロナをはじめ感染症対策能力向上に資するものであるとして、日本政府・国民による支援に深い謝意が表明されました。

 

この施設は、日本政府が約40年前にODAで支援した保健省医療科学局の建物・施設内に既存の実験・研究施設を改良する形で設置されたものです。今後、ASEANや大洋州地域の保健関係者の研修施設としての機能を担うことも想定されており、タイのみならず地域における新型コロナを含む感染症対策の拠点としての機能を担うことが期待されます。

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