プレスリリース

令和5年9月22日

日本政府、「ムクダーハーン県における社会的弱者に対する研修施設兼宿泊施設建設計画」の引渡式典を実施

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日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「ムクダーハーン県における社会的弱者に対する研修施設兼宿泊施設建設計画」にかかる総額3,700,000バーツの支援を行いました。

   

令和5年9月22日、ムクダーハーン県ムアン郡ムクダーハーン区にあるサイアムケア財団において本案件の引渡式典が執り行われ、シリワーン・エンタン・ムクダーハーン県社会開発・人間の安全保障局長、ミーサック・ユアンレアー・サイアムケア財団長、そして、在タイ日本国大使館から鈴木昭喜二等書記官、関係者が出席しました。

 

ムクダーハーン県はタイ東北部のタイ-ラオス国境に位置し、HIV / AIDSなど性感染症の罹患者が多い地域です。また、HIV/AIDSは社会的理解が不十分であることから、社会的差別の対象になったり、家族の理解が得られず自宅で閉じ込められ隔離されたり、社会復帰したくても仕事が見つからない等の問題が発生していました。
そこで、サイアムケア財団は2000年からHIV / AIDS感染の未然防止に関するセミナーを地域や学校、病院と協力して開催し、県内に住む約200人の感染者に対しても在宅訪問や病院への移動補助、診察内容の相談などの活動を実施してきました。
結果として、近隣住民からの信頼は得られましたが、一方で遠方の患者やその家族へのサポートが十分にできていませんでした。

 

これらの状況を受け、日本政府は研修施設兼宿泊施設を整備することでより広い範囲の患者とその家族に対して研修を提供できるよう、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を行いました。
今回の支援により、HIV / AIDS患者及びその家族に対する研修実施環境の整備を図るとともに家族単位の研修によりHIV / AIDS患者に対する適切な家庭内対応方法の普及を図り、もってHIV / AIDSに関する社会的差別の撲滅やHIV / AIDSの流行の収束への寄与が期待されます。

 

日本政府は今後も、人間の安全保障のための取り組みを支援していきます。

お問い合わせ先

在タイ日本国大使館 経済部 草の根・人間の安全保障無償資金協力担当

  • Tel:02-207-8500 / 02-696-3000 (代表)
  • Fax:02-207-8517