プレスリリース
日本政府、「ターク県メソト総合病院移動診療車整備計画」の引渡式典を実施


日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「ターク県メソト総合病院移動診療車整備計画」にかかる総額3,088,700バーツの支援を実施しました。
令和6年2月28日、ターク県メソト郡メソト総合病院において本案件の引渡式典が執り行われ、ターク県公衆衛生副部長のプリチャット・インランサン氏、メソト総合病院長のロメート・ウォーンウィライラット氏、同病院と連携して医療支援に取り組んでいる国際NGO「ワールドビジョン・タイランド」ファンドレイジング部長のアマラーラック・カムホーン氏、メソト総合病院財団会長のソムサック・カウィー氏、在タイ日本国大使館から竹川僚一参事官兼医務官他、関係者が出席しました。
タイ北西部のターク県は南北約540kmにわたってミャンマーと国境を接しており、国境沿いのメソト郡には、ミャンマーからの移民労働者、ミャンマー国内の紛争や抑圧から逃れてきた避難民、複数の少数民族、加えて、無国籍者など、多様な背景を持つ人々が生活しています。また、当該地域は面積の約8割が山岳地帯で、人々は山間に点在するコミュニティなど移動が困難な環境で暮らしており、医療機関への通院も不自由な状況です。加えて、移民や避難民などの外国籍保有者、および無国籍者の社会保障は限られていることから、健康診断や歯科診療、感染症予防・診断、乳幼児ワクチン接種、妊産婦の定期健診などの基本的医療サービスにアクセスすることは、社会的にも困難な状況にあります。
こうした中、メソト総合病院は移民や避難民に対して低額または無料で基本的医療を提供するとともに、ワールドビジョン・タイランドとの協力の下、移動診療サービスを通じて人々に医療を提供し続けていますが、病院の既存の車両は老朽化し、移動診療サービスの提供に支障をきたしていました。
これらの状況を受け、日本政府はメソト総合病院への移動診療車の整備が、同地域の基本的保健医療の確保に不可欠であると判断し、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を行いました。移動診療車2台の支援により、メソト郡及び近隣4郡において、移民や避難民、少数民族、無国籍者が、医療や感染症予防サービスにアクセスすることが可能となり、社会的弱者の基本的健康維持に寄与します。
日本政府は今後も、人間の安全保障のための取り組みを支援していきます。
お問い合わせ先
在タイ日本国大使館 経済部 草の根・人間の安全保障無償資金協力担当
- Tel:02-207-8500 / 02-696-3000 (代表)
- Fax:02-207-8517