プレスリリース

令和6年4月1日

日本政府、「バンコク都およびパタヤにおける性産業従事者および脆弱層に対する HIV移動検査用車両・フードトラック整備計画」の引渡式典を実施

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日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「バンコク都およびパタヤにおける性産業従事者および脆弱層に対するHIV移動検査用車両・フードトラック整備計画」かかる総額2,656,600バーツの支援を行いました。

   

令和6年3月27日、チョンブリー県バンラムン郡スウィング (Service Workers in Group Foundation (SWING))において本件の引渡式典が執り行われ、米国国際開発庁(USAID)アジア地域開発外交使節団長のスティーブ・オリーブ氏、タイ・オランダ・オーストラリアHIV共同研究所ディレクターのパヌパーク・プラパン氏、ラヨン県第6地区タイ国家保健副事務局長のイースントン・ウィシット氏、パタヤ市行政機構長のガンピチェット・ポラメト氏、スウィング執行委員長のソンサンパン・チャリダーポン氏、そして、在タイ日本国大使館から西岡達史臨時代理大使他、関係者が出席しました。

 

タイではHIV感染者数は、1991年の約16万人/年もの新規HIV感染者数をピークに、減少し続け、近年では約1万人/年まで減少しました。一方で、新規感染者数は下げ止まっています。現在、HIV患者は約56万人おり、タイ政府は目標である「2030年HIV撲滅」に向け、継続的な取り組みを行っていく必要があります。バンコク都とチョンブリー県パタヤ市は性産業従事者が最も多い都市として知られており、今回支援したスウィングは当該地域において性産業従事者などの脆弱層を支援する団体として、HIV移動検査・カウンセリングサービスを無償提供しています。しかし、バンコク都では屋外に机や椅子を並べるなど、簡易的な設備で実施しており、プライバシー保護など適切な検査環境が確保できていないことが課題でした。加えて、新型コロナウイルス感染症などの有事には、社会的な脆弱層に対して、フードトラックによる食料や生活必需品の配布活動をしておりますが、借上車両での活動であるため、十分な活動ができていませんでした。

 

これらの状況を受け、日本政府は、移動カウンセリング車2台、HIV移動検査車、フードトラックを各1台の計4台の活動用車両を整備することで、対象地域における性産業従事者の健康管理体制や労働環境の改善及び脆弱層の生活改善に寄与すると判断し、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を行いました。

 

日本政府は今後も、人間の安全保障のための取り組みを支援していきます。

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お問い合わせ先

在タイ日本国大使館 経済部 草の根・人間の安全保障無償資金協力担当

  • Tel:02-207-8500 / 02-696-3000 (代表)
  • Fax:02-207-8517