プレスリリース

令和6年9月26日

日タイ国交樹立137周年を迎えて

大鷹大使

本日9月26日は日タイ国交樹立137周年であり、日本とタイが近代的な外交関係を樹立した「日暹修好と通商に関する宣言」の署名日です。両国は約600年以上前の琉球王国とアユタヤ王朝の交流に始まり、1887年に上述の署名によって正式に国交を樹立して以来、信頼と協力の関係を深めてまいりました。これまで両国は経済、貿易、文化、教育、科学技術など、多くの分野で互いに支え合い、協力し、交流を重ねてきました。これにより、日本とタイの人々の間には深い友情が育まれ、互いの文化を理解し尊重しあっています。

 

経済面においては、日本とタイは緊密なパートナーシップを築いており、互いの経済発展に貢献してきました。特に、過去40年間で、日本の対直接投資額は累計で約4兆バーツに達し、幅広い分野でタイの経済成長に寄与しています。この他、今年JCC(バンコク日本人商工会議所)が設立70周年を迎え、今後も日本企業がタイでさらに活動を広げ、両国の経済的な結びつきを強化していくことを期待しています。

 

また、2024年には日タイODA(政府開発援助)70周年を迎えます。日本のODAは、タイの経済発展と社会インフラ整備に大きく寄与してきました。特に、教育、保健、環境、インフラ整備といった分野での支援は、タイの持続可能な成長と人々の生活の向上に貢献してきました。さらに2019年に始まったタイ高専プロジェクトは今年第一期生が卒業し、今後も引続き高度な人材をタイの産業界へ送り出していきます。

 

さらに、2025年4月から10月には大阪・関西で万博が開催されます。この万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界中からの参加者が集い、共に未来を考える場となります。タイはこの万博に「Thailand Empowering Lives For Greatest Happiness」のテーマでパビリオンを出展しますが、これを機に両国の交流がさらに活性化し、タイと日本が共に持続可能な社会の実現に向けて協力し合い、新たな価値を創造できることを楽しみにしています。

 

文化面においても、日本とタイは多くの共通点を持っています。両国は共に豊かな文化遺産を持ち、歴史を大切にしつつ、現代の新たな文化交流を促進しています。JF(日本国際交流基金)バンコク事務所は今年設立50周年を迎えます。今後重要となる教育や文化、スポーツを通じた若い世代の交流を通じて、日タイ友好関係のさらなる深化を促進します。

 

日本とタイは、経済の活性化、人口の高齢化等共通の課題を抱えていますが、日本としては引き続きタイの発展と繁栄を支持し、両国がこれまで以上に緊密な協力関係を築くことを期待しています。新政権の下で、タイが民主主義の強化と経済成長を進める姿勢を私たちは全面的に支援し、共により良い未来を築いていきたいと考えています。

 

これらの重要な節目を迎える中で、私たちは日本とタイの長年にわたる友好関係を振り返り、その絆をさらに強固なものとするために、引き続き努力を続けてまいります。新しい時代の始まりに際して、両国が共に手を取り合い、未来の課題に向けて歩み続けることを心から願っています。

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