メールマガジン「在タイ日本国大使館だより」
メールマガジン「在タイ日本国大使館だより」第172号
【第172号の内容】
1. 夏季休暇シーズンに海外渡航を予定されている皆様へ
先月号に引き続き、夏季休暇を海外で過ごされる方に、テロ、一般犯罪、感染症の注意喚起です。
海外安全対策情報(平成30年度第1四半期)を大使館ホームページに掲載しました。こちらもあわせてご参照ください。
(1) テロ等への注意
近年、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを含め世界中でテロ事件が発生しています。
特に、近年では単独犯によるテロや、一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発しており、こうしたテロの発生を予測したり未然に防ぐことが益々困難となっています。昨年は、米国、英国、フランス、ドイツ、ベルギー、スペイン、トルコ、インドネシア、フィリピン等の都市の中心部や観光地でも、群衆等を標的としたテロ事件等が発生し、今後も同様の事件の発生が懸念されます。
ア. 被害の予防策として以下の点に注意してください。
○ 外務省が発出する海外安全情報及び現地報道等により、最新の治安情勢等関連情報の入手に努める。
○ 以下の場所がテロの標的となりやすいことを十分認識する。
- 不特定多数が集まる場所(観光施設、公共交通機関、宿泊施設、レストラン、リゾート施設、繁華街、イベント会場、複合商業施設、野外マーケット、市場、大学等)
- 宗教施設、政府・軍・警察関係施設、欧米関連施設等
○ 上記の場所を訪れる際には、できるだけ滞在時間を短くする。常に周囲の状況に注意を払う。不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れるなど、その場の状況に応じた安全確保に努める。
○ 現地当局の指示があればそれに従う。
○ 不測の事態に備え、訪問先の出入口や非常口、避難経路、隠れられる場所等についてあらかじめ確認する。
イ. 実際に事件に遭遇した場合は、被害を最小限に抑えるため、警察官等の指示をよく聞き冷静に行動するように努めてください。また事件の形態別の注意事項は以下のとおりです。
【車両突入の場合】
○ ガードレールや街灯などの遮へい物がない歩道などでは危険が増すことに留意する。
○ 遮へい物がない歩道では、できるだけ道路側ではなく建物側を歩く。
【コンサート会場、スポーツの競技場等の閉鎖空間】
○ 会場には時間より早めに入る、終了後はある程度時間を置いてから退出するなど、人混みを避けるよう努める。
○ 会場の外側や出入口付近での人だまりや行列は避ける。
○ パニック状態となった群衆の中では負傷するおそれがある。周囲がパニック状態になっても冷静さを保つように努める。
【爆弾、銃撃等に遭遇した場合】
○ その場に伏せる。あるいは頑丈なものの陰に隠れる。
○ 周囲を確認し、可能であれば銃撃音等から離れるよう、速やかに、低い姿勢を保ちつつ安全なところに退避する。出入口に殺到して将棋倒しなどの二次的な被害に遭わないよう注意が必要。
(海外旅行のテロ・誘拐対策パンフレット 、 「ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル
」も併せてご参照ください。)
(2) 犯罪等の一般的な安全対策
一般に海外の治安は日本よりも良いとは言えず、何らかのトラブルに巻き込まれる可能性があり、実際に多くの旅行者が被害に遭っています。法制度、文化、風俗・習慣等の多くが日本とは異なることを強く意識して、十分注意して下さい。
バンコクでは、BTS駅や車内等の混雑した場所で背中のリュックサックやボディバッグを開けられ、貴重品の盗難に遭うケースが多く発生しています。海外では、鞄は身体の前に抱えるが鉄則です。
万が一事件・事故等に遭遇した場合には、現地警察等の指示に従い行動するほか、安全な場所に避難した後に現地の日本国大使館・総領事館等にも報告してください。
ア. 基本的な防犯対策
○ 多額の現金や貴重品を持ち歩かない。
○ 空港や市内両替所で多額の両替・換金をしない。
○ 目立たない行動や服装を心がける。
○ 人通りの少ない場所や、夜間の一人歩きは避ける。
○ 営業許可を得ていない、いわゆる「白タク」の利用をなるべく避け、正規のタクシー乗り場などを利用する。
○ 見知らぬ人の誘いについていかない。(いかさま賭博、「ぼったくり」等の被害に遭う可能性もある。日本語で話しかける、日本人の知り合いがいる、などと言って安心させる巧妙な手口に注意が必要です。)
○ 見知らぬ人に勧められた飲食物を安易に口にしない。睡眠薬強盗(睡眠薬を入れた飲食物を勧められ、意識を失っている間に所持品を奪われる)に注意が必要です。
○ 過度な飲酒は控える。
○ 生命と身体の安全を最優先する。強盗に遭っても、相手が武器を持っていることを想定し抵抗しない。
○ 現地の風俗・習慣に配慮する。日本人同士で集団になって騒ぐ等、現地の人々の感情を刺激するような行為は慎む。
イ. 麻薬等違法薬物犯罪に関する注意
多くの国や地域では、麻薬等違法薬物犯罪に関する取り締まりが強化されており、場合によっては外国人にも死刑や終身刑等が科されます。また、自分では気付かないうちに「運び屋」として利用される可能性もあるので、よく知らない人物から、「△△氏へのおみやげを持って行って欲しい」などの依頼を受けた場合は、はっきりと断るようにしてください。
ウ. 女性への性的暴行に対する注意
近年、海外で日本人女性が性的暴行の被害に遭う事例が発生しています。言葉が通じにくいことや、日本女性に対する偏った思い込みもあり、外国人男性から強引なアプローチを受けることがあります。以下の点にも十分に注意してください。
○ 女性の単独行動や夜間の外出は控える。
○ 過度な肌の露出を避ける。
○ ホテルの部屋でドアをノックされた時は、防犯チェーンを掛けたままドアを開け相手を確認する。(ホテルのスタッフなどに見えても、自分から頼んでいない場合はフロントに確認する。)
エ. 立入り制限区域及び写真・ビデオ撮影の制限等について
多くの国や地域では、政府関係施設や軍事施設、宗教施設等の立入りが制限されるなど情報管理が厳しいことがあります。また、これらの場所の周辺では写真・ビデオ撮影が禁止されている場合が多く、撮影した場合はカメラ等の没収のほか、逮捕・拘束されるおそれがあります。撮影の前には、必ず周囲の係員や現地の人々等に制限の有無等を確認してください。
(3) 感染症に関する安全対策
海外においては、日本では馴染みがない感染症が多く発生していますので、海外安全ホームページで渡航先の感染症関連情報をご確認ください。
1年中高温多湿な東南アジアでは、常に食中毒やデング熱等に感染するリスクがあります。
また、厚生労働省からの情報や、農林水産省の検疫に関する案内もご参照ください。
2. ハーグ条約についてご存じですか?
ハーグ条約は、国境を越えた子どもの不法な連れ去り(例:一方の親の同意なく子どもを元の居住国から出国させること)や留置(例:一方の親の同意を得て一時帰国後、約束の期限を過ぎても子どもを元の居住国に戻さないこと)をめぐる紛争に対応するための国際的な枠組みとして、子どもを元の居住国に返還するための手続や国境を越えた親子の面会交流の実現のための締約国間の協力等について定めた条約です。日本人と外国人の間の国際結婚・離婚に伴う子どもの連れ去り等に限らず、日本人同士の場合も対象となります。詳しくは外務省ホームページ をご参照ください。
どうしても一方の親の同意なくお子さんを移動せざるを得ない場合、刑事訴追の可能性や出入国の可否を含め、きちんと情報収集の上、行動することをおすすめします。
3. 8月の領事出張サービス
8月はプラチンブリ、シラチャ、コラートにおいて領事出張サービスを実施いたします。
近隣にお住まいの方は是非御利用ください。なお、領事出張サービスはすべて予約制となります。当日の会場での申請も予約制となりますので、ご注意ください。ご利用に際しての注意事項につきましては、こちらをご覧ください。
プラチンブリ
【日時】8月2日(木)15:00 - 18:00
【場所】Tawa Ravadee Resort (TEL:0-3721-0444) 77 Moo7, Tambon Thatoom, Amphur Srimahaphote, Prachinburi 25140
シラチャ
【日時】8月16日(木)11:00 - 14:00
【場所】チョンブリ・ラヨーン日本人会 イースタンタワー1階 39 Soi Tatsubar 2, Jermjomphol Rd., Sriracha, Chonburi 20110
コラート
【日時】8月23日(木)15:00 - 18:00
24日(金)09:00 - 12:00
【場所】Sima Thani Hotel (TEL:0-4421-3100) 2112/2 Mittraphap Road, Amphur Muang, Nakhonratchasima 30000
また、領事出張サービスの年間計画表はこちらからご覧ください。
4. 8月の大使館領事部・在チェンマイ総領事館休館日のお知らせ
今月の大使館の休館日は、土・日曜日及び13日(月:シリキット王妃誕生日振替)です。
※休館日の前日及び翌開館日(特に開館直後の時間帯)は、終日大変混み合うことが予想されます。手続きに時間を要する戸籍・国籍関係、急を要しない旅券や証明の申請は、時間をずらしてお越し頂くことをお勧めいたします。
※平成30年(2018年)の大使館休館日のお知らせ
5.海外安全情報(広域情報、危険情報)
危険情報(2018年4月19日付)
- ナラティワート県、ヤラー県、パッタニー県及びソンクラー県の一部(ジャナ郡、テーパー郡及びサバヨーイ郡)
:「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)。」(継続) - ソンクラー県(ジャナ郡、テーパー郡及びサバヨーイ郡を除く)
:「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」(継続) - プレアビヒア寺院周辺地域(タイのシーサケート県のカンボジアのプレアビヒア県との国境地域)
:「レベル1:十分注意してください。」(引き下げ) - 首都バンコク
:「レベル1:十分注意してください。」(継続) - スリン県の一部(パノム・ドン・ラック郡及びガープ・チューン郡のカンボジアとの国境地域)
:危険レベル解除
詳細ににつきましては、こちら の内容をよくお読みください。
【外務省参考リンク】
◎在留届を提出されている方は、記載事項変更(転居等による住所変更、携帯電話番号やemailアドレスの追加・変更等)、または帰国による転出等があれば必ずお知らせ願います。
◎在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、外務省海外旅行登録(「たびレジ 」)を、ぜひ活用してください。登録者は、滞在先の最新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざという時の緊急連絡の受け取りが可能です。
◎緊急事態が発生した際、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)を利用し、在留届や「たびレジ」に登録のあった携帯電話番号に当館より関連情報を送付したり、返信を求めることにより安否確認を行う場合があります。本システムでは、原則タイの国番号(+66)を使用し、メッセージは半角英数字(ローマ字)で送信します。
詳細については、以下の外務省海外安全ホームページをご覧ください。
ご意見・お問い合わせ
在タイ日本国大使館
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