プレスリリース
「コンケン県における視覚障害者メディア制作・教育技術センター建設計画」引き渡し式典の実施

日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「コンケン県における視覚障害者メディア制作・教育技術センター建設計画」にかかる3,528,500バーツの支援を行いました。
12月7日、コンケン県キリスト教視覚障害者財団において本件の引き渡し式典が執り行われ、コンケン副県知事のパンテープ・サオコーソン氏、キリスト教視覚障害者財団のポンサック・カセームスワン理事長、在タイ日本国大使館大場雄一次席公使等、関係者が出席しました。
タイ国内の障害者証保有者の約1割(約19万人)が視覚障害者です。重度の視覚障害者は、日常生活を送る上で点字や視覚描写を補足する特別な音声データなどの専用の教材が必要ですが、タイではそういった視覚障害者のための教材や情報保障への支援がまだ遅れている状況です。
こうした中、視覚障害当事者たちが中心となって教育支援活動をしている、タイ国内最大の視覚障害者支援団体であるキリスト教視覚障害者財団は、教科書の点字翻訳や触って物を認識するための教材の制作、点字一般書籍や音声データの制作、オンラインで本やニュースが読める教材を制作し、タイ全国の視覚障害者の教育と生活を支えています。 しかしながら、同財団は教材作成や機材のメンテナンス、利用者やボランティアの研修等に使用する専用施設を所有していないため、教材が山積みになった手狭な部屋を応急的に使用しており、視覚に障害を有する職員は怪我をする危険がある環境でした。
日本政府は、この状況に鑑み、視覚障害者メディア制作・技術支援センター1棟を整備することで、同財団が十分に活動を展開し、視覚障害者のためのメディアをより多く届けることが出来るとの判断の下、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を行いました。今回の支援により、タイ国内の視覚障害者の教育の質の向上と情報保障支援の拡充が期待されます。
今年は、日タイ修好135周年の年です。今回のような草の根レベルの支援を通じて、タイと日本の友好・協力関係がより強固なものとなることを期待します。
お問い合わせ先
在タイ日本国大使館 経済部 草の根・人間の安全保障無償資金協力担当
- Tel:02-207-8500 / 02-696-3000 (代表)
- Fax:02-207-8517